オフィシャルブログ

日別アーカイブ: 2025年7月18日

第13回クリーニング雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社新潟リネン、更新担当の中西です。

~多様化~

かつてのクリーニング業といえば、スーツやワイシャツを預かって洗い、仕上げて返すという単一のサービス業とされてきました。しかし、近年では生活スタイルの変化や技術革新、そして感染症への意識の高まりなどを背景に、クリーニング業は著しく多様化しています。

クリーニング業におけるサービス、技術、対象品目、事業モデル、そして社会的ニーズの多様化について、深く掘り下げて解説します。


1. 取扱品目の拡大:衣類から暮らし全体へ

従来は主に衣類が対象でしたが、現在では以下のような生活全体に関わる製品のクリーニングが進んでいます。

  • カーテン・カーペット・ソファカバーなど大型の布製品

  • ぬいぐるみやベビー用品など繊細な素材の製品

  • 寝具(布団・マットレスパッド・枕)の高温殺菌洗浄

  • スニーカーや革靴などの履物クリーニング

  • スーツケースやランドセルの洗浄サービス

これにより、家庭内で洗いにくいものの外部依頼が増え、衣類以外を対象とする新たな市場が広がっています。


2. サービス形態の多様化:利便性と接触レス需要の高まり

人々のライフスタイルの変化や感染症対策の流れの中で、サービス提供のスタイルも進化しています。

  • 宅配クリーニング:アプリやWeb予約で自宅集荷・配達

  • ロッカー型クリーニング:駅やオフィスビルで受け渡し可能

  • 24時間無人受付ボックスの導入による非対面型サービス

  • 定期便契約型クリーニング:衣類ケアのサブスクリプション化

  • 即日仕上げサービス抗ウイルス加工オプションの提供

こうした多様なサービスは、時間に追われるビジネスパーソンや子育て世代にとって、「選ばれる理由」となる競争力を形成しています。


3. 技術・加工の進化:ニーズに応じた+αの提案

クリーニングの質もまた進化しています。単なる「きれい」に留まらず、+αの付加価値をつける方向に多様化しています。

  • 抗菌・抗ウイルス・防臭・花粉ガードなどの機能加工サービス

  • 色落ち防止・虫食い防止などの繊維ケア技術

  • 着物・レザー・ダウン・高級ブランドなどの特殊素材対応

  • 染み抜きや再生洗浄による復元加工技術の進化

このように、クリーニングは**「日常ケア」から「衣類の延命と資産保護」へと役割を広げており、高品質志向の顧客層にも対応できる業態に進化しています。


4. 法人対応・業務用途への展開

個人向けサービスだけでなく、クリーニング業は法人・業務用途にも裾野を広げています。

  • ホテル・旅館・病院・介護施設のリネン類

  • 作業着・制服・白衣などの定期クリーニング契約

  • 理美容院・エステ・マッサージ店などのタオル類洗濯

  • 飲食店のテーブルクロスやエプロン等の洗濯

  • 災害支援やイベント後の一括洗浄対応

これらの分野では、衛生管理や品質の安定供給が必須とされ、専門性の高いクリーニング業者が重宝されるようになっています。


5. 環境配慮型クリーニングへのシフト

持続可能性やSDGsの観点から、クリーニング業も環境配慮型へと多様化が進んでいます。

  • 有機溶剤を使わない「ウェットクリーニング」への移行

  • CO₂排出量を抑えた設備導入や省エネ型機器の活用

  • 無漂白・天然成分由来の洗剤への切り替え

  • 詰め替え可能な衣類カバーやリサイクル対応パッケージ

消費者のエシカル志向に応え、環境に優しいクリーニング店として差別化を図る動きが活発になっています。


6. 接客・カウンセリングの専門化

クリーニング業では、技術や設備だけでなく**「接客の質」も多様化の一要素**となっています。

  • 衣類の状態に合わせた個別カウンセリングの提供

  • 収納アドバイスやシーズン管理などライフスタイル提案型接客

  • シミ抜き・仕上がりに関する職人とのコミュニケーション強化

  • アプリによる利用履歴・衣類カルテ管理機能の提供

これにより、単なるモノの受け渡しから「衣類のかかりつけサービス」への進化を遂げており、顧客満足度とリピート率の向上につながっています。


クリーニング業は「清潔の提供」から「暮らしの質の向上」へ

かつては日常の一部だったクリーニング業は、今や高度化・専門化・多機能化の波に乗り、より広く・深く暮らしやビジネスに関与する産業へと変貌しています。

その進化は、

  • 衣類だけでなく生活用品全般への対応、

  • サービス形態の柔軟化、

  • 機能性や衛生面での高付加価値化、

  • 環境配慮やIT化による業務効率の追求

など、多方面で同時進行しており、今後も新たなニーズに対応したサービスが次々と登場することでしょう。

お問い合わせはこちらから!

apple-touch-icon.png